
ここでは性器にできるイボについて、詳しく説明していきます。
性器にイボができていても自分ではなかなか気付かないもので、男性ならまだしも女性の場合は特にそうでしょう。パートナーからの指摘で初めて気付いた、というケースも少なくはありません。また性器に異常が見られると、やはり性感染症いわゆる「性病」を心配しますし、精神的にも辛いものです。性器にできるイボについてよく知ることで、その不安を少しでも和らげるとともに早い段階での発見と治療を行うことは非常に重要です。
性器にできるイボには男性と女性によっても異なりますし、様々な種類が挙げられます。性器にできるイボの主な種類について以下に挙げていきましょう。
【問題ない男性の性器イボ】
男性器周辺にイボができている場合に考えられる原因の中でも、問題の無いものとしてはフォアダイスや真珠様陰茎小丘疹が挙げられます。それぞれの特徴などご紹介していきましょう。◆フォアダイス
フォアダイスとは、主にペニスの竿部分や包皮に白いブツブツとして見られるのが特徴です。皮脂腺に皮脂が溜まってできるもので、見た目に性病かもしれないと思われがちですが全く問題の無い症状です。男性の半数以上に見られる、ごく一般的なできものですので不安になる必要もありません。稀に女性にもできることがあり、小陰唇や肛門周辺などにできることがあります。⇒フォアダイスの画像
◆真珠様陰茎小丘疹
フォアダイスと似たようなブツブツが亀頭の付け根辺りにできるのが真珠様陰茎小丘疹です。亀頭に真珠の首飾りをかぶせたような見た目が特徴です。包皮内に脂肪の塊がイボのようになってできるもので、多くの場合単体のみ発生するわけではなく複数のイボが連なるようにして横に広がるようにできます。またフォアダイスと同様、性病ではなく他人に感染するようなことはありません。⇒真珠様陰茎小丘疹の画像
【問題ない女性の性器イボ】
女性気周辺にイボができている場合に考えられる原因の中でも、問題の無いものとしては膣前庭乳頭症という病気が挙げられます。膣前庭乳頭症についてご紹介していきましょう。◆膣前庭乳頭症
膣前庭乳頭症とは、膣前庭と呼ばれる小陰唇の内側の部分(膣からクリトリスにかけての周囲)にひも状のイボができるものです。生理現象の一つとされ、生理周期など女性ホルモンの変化によって発生するものと言われています。稀にかゆみを伴うこともありますが、他人に感染するようなことも無く特に心配する必要のないものです。⇒膣前庭乳頭症の画像
【男女ともに問題のある性器イボ】
男女ともに性器にイボが見られる症状として、尖圭コンジローマ・性器ヘルペス・梅毒などが挙げられます。またこれらは全て性感染症、つまり性行為などによって他人に感染する恐れのある病気でもあり、特徴を知っておくことで早い段階での治療やパートナーへの感染を防ぐことができるでしょう。◆尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマとは、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV=ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することで発症する感染症です。主に性行為によって感染することから性感染症として扱われる病気です。男性の陰茎や亀頭、女性の小陰唇や大陰唇など性器に乳頭腫と呼ばれるイボを形成するのが特徴で、進行するにつれ徐々に広範囲に広がっていきます。ほとんどの場合は良性ですが、稀に悪性のものもあり癌化することもあります。現在ではHPVワクチンによってある程度予防できるようになってきています。⇒尖圭コンジローマの画像
◆性器ヘルペス
性器ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルスの感染によって発症するウイルス感染症です。尖圭コンジローマと同様、主に性行為を感染源とする性感染症として扱われる病気です。性器周辺に水疱(水ぶくれ)や潰瘍(ただれ)などが現れ、排尿時などに強い痛みを伴うのが特徴ですが、感染しても何も症状が現れない無症候性の場合も少なくありません。現在ヘルペスウイルスに対する特効薬はないので、一度感染すると体内に潜伏し続け、疲労やストレスなどによって免疫力が落ちた時に再発を繰り返す恐れがあります。⇒性器ヘルペスの画像
◆梅毒
梅毒とは、梅毒トレポネーマという真正細菌に感染して発症する感染症で、性感染症として歴史的にも有名な病気です。初期では性器に赤い発疹状のイボや潰瘍(ただれ)が現れ、進行するにつれ全身に広がり出し、他にも発熱やリンパ節の腫れなどが現れるのが特徴です。放っておくと最終的には、内臓に腫瘍ができたり脳や神経を侵されて死亡してしまう病気です。現在では有効な治療薬があるので処置を施せば完治しますが、症状が進行すると体のどこかに後遺症が残ったり、妊娠によって胎児への母子感染を起こすこともあるので注意が必要です。⇒梅毒の画像
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